鴛鴦呼蝉庵日乗
  2002.10.15 言葉の余裕
 ちょっとしゃれた言葉ややりとりがあります。そんな言葉を感じるとき、その言葉の内容を分析すると、普通に考えるレベルの上位概念であることがあります。「試験ができなくても、死ぬ訳じゃないし」「試合に勝ったかからといって、消費税が安くなるわけでしゃないし」つまり、普通に考えると同等の価値のものを、違う価値、や上位概念に置き換えてしまうことです。これによって、読む側も一つ抜けたような気持ちになるのです。そういう表現ができるのは「ふところの深い人間」だからなのでしょう。ふところの深さはどのようにしてできあがるか。読書だけではないでしょう。いろいろなものを関連づけて考えられるかだと思います。そのために、思考の訓練をするのでしょう。考えることが一番大切で、読む時も、受け身でなく積極的に発信するような気持ちで、表現の主体者としていることが必要のようです。

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