鴛鴦呼蝉庵日乗
2005.11.07  キレるという枠組み

 とある新聞にキレる中高年のことが書かれていましたが、記者の書き方とインタビューされた人とのニュアンスが違うのではないかと思いました。中高年は教え諭すために説教はしても、それをキレると認識する受け手や第三者がいて、そのキレるとは尋常ではないことなのですが、インタビューされた人は尋常でないことを前提に話しているわけで、キレるという行為かどうかは、受け手にもよるのですから、受け手認識については触れていませんでした。それを踏まえないと、確実なる意見にならないのに、記者の方はおなじ次元でまとめてしまったのはどうかと。
  教え諭す意味での説教は昔よりされていたわけですから、それがキレるかどうか、駅員に不必要にからむというのも、駅員の姿勢に腹が立ったわけですから、キレるというよりも、抗議から自己の正当性を主張しているわけで、それは日常的にあることです。キレるとは語り手が自分で何を言っているかわからない状態と仮定すれば、目的や目標のはっきりした中高年の説教はキレるに該当しないと思います。このあたりの定義がどうなっているのかは詳しく調査する必要がありますから、直感だけでは何とも言えません。記事の内容について触れるというよりも、記者の姿勢について、視点について考える教材になるのだと思いました。
  かといって、駅員に過剰な説教することがいいことだとは思いませんが、気持ちよく暮らしていきたいという願いは、きっと両者ともにあるのではないかと思います。無差別に当たり散らすとか、痴漢とかの方がはるかに問題ではないかと。痴漢に対する罪は軽すぎると思います。被害者の心情を考えれば。
  キレることが問題になっているのは、そのキレ方にあるのではなくて、キレるということの不自然に感じることに依存するようですから、キレることを追及すると、その枠にはめられていくことの怖さも同時に知ることになります。

 e.Typistのバージョンアップ。最近はあまり使っていないのですが、来年早々に業務で使うので。職場で買えばいいのですが、予算を使い果たした関係で個人持ちです。来年は職場用に予算申請する予定。
  ソフトのバージョンアップは、一太郎とStudioです。CS2は見送りすることに。CS3になったらバージョンアップしようかと。さすがに高いですからね、CS2は。

 MdNの『魅せるデザイン、語るレイアウト。』を購入。さすがにレイアウトは見事です。以前、日経のレイアウトの本を買いましたが、比べものになりません。レイアウトは好みですから、なんとも言えませんが、いいレイアウト、好みのレイアウトはもうないのですが、ジャストシステムの店頭用にあった販売促進チラシです。今はあるのかわかりませんが、多分ネットで代用するのでないのでしょうけど、あのチラシのレイアウトは美しかったですね。復刻版をpdfで出して欲しいと思います。

 羽島知之著『資料が語る戦時下の暮らし』が出てました。大村はま先生の教え子で、横浜の新聞博物館は羽島さんがいなければ成り立たなかったと言われています。それゆえに蒐集力は情報力の基本だと言うことを示しているようです。

 障害者問題について検討中。どうやっていくことで認識が深まるか。しかし認識が深まったところで机上の空論になりやすいので、あくまでも脳内ゲームの域を超えないのが難点。そういうところで、教材とは難しいことがあります。興味本位という代償を伴いますから。難しいこと限りなしです。

 久しぶりに、バックアップ用のHDDのデフラグをしたら、表示の半分が赤くなっていました。ここのところ、出し入れが多かったからかも知れません。ただ、これ一台でのバックアップは不安がありますから、いずれ複数のHDDを用意しようかと思います。

 風邪のため定時で退出。頭痛から咳になってきました。刻々と深まります。

[今日の記録]
睡眠時間:3:50就寝、7:00起床、3:10時間。
最高気温:22度

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