鴛鴦呼蝉庵日乗

2006.2.25  縦書きのフォント見本は少ない

 フォントの見本をいくつかネットで探しました。中でも本文用の明朝体と見出し用の明朝体を。で、探していくとほとんどのフォントの見本は横書きになっていました。秀英体や築地体の似た仮名の場合も横書きで、こういう仮名は縦書きの方がインパクトがあるのに、縦書きの見本を作らないというのはどうなのかと。

 職場で作成している印刷物の原稿がいよいよ最終段階。Excelでのグラフも全部で40種類となって、ようやく220件のデータ解析を終了して、テーブルで分類、グラフ処理を終了。レイアウトはあまりうまくありませんが、あとは印刷会社にまかせます。
  で、いろいろな人に原稿を頼んだのですが、ほとんどが規定量の文字数を守らず、超過していました。
  B5判、縦書き、4段組 1行15字×23行。これぐらいが書籍としては読みやすいと思ったら、この行間が空きすぎていやだという人がいて、ふと気付いたら、多くの人が33行でした。で、どうしてこのようになったのかということで、ワープロが原因だろうかという気がしました。ワープロ、特に初期の場合は、フォントをベタで打ちます。文字間も行間もなくしていて、その影響で、少し行間を空けるにしても、ほんの少しで、1/4ぐらいあればましなほうです。その影響かと思いました。
  ところが、今日、昼食がてらに新聞を見ていたら、新聞の行間が記事によって違うことがわかりました。だいたいは同じ行間なのですが、ところどころ、狭くなっています。原稿量に比例して行を詰めているようです。となると、先の行を詰めようとする人たちの意識には、新聞やワープロによる影響があると言えそうです。その昔に駒井鵞静先生が1/4アキで、75%か1行あけた方が文字は美しく見える、と言っていたのを思い出しました。文字には行間が必要で、その行間を無視したような詰めた間隔を持っている人と話すと、それを否定するわけにもいかず、それはその人の人生なので、冊子印刷物を作るということはどういうことなのか、それを知らずに先に進むことになりますが、それはそれで幸せなことですから、あえて言わず、そのままにしてしまいました。
  結果として、誌面の文字組に関しては、不満足な出来ですが、それは仕方ないなと感じています。レイアウトは印刷会社まかせなのでいいのですが、文字組に関しては、原稿量に比例しますから、そのあたりは編集の手腕です。しかし、書き手がいる以上をそれを無視するわけにも行かず、面倒だと感じたりしました。きっと、情報量があればいいのでしょうけど、でも、昭和初期の印刷物でも、きちんと行間は空いていますから、その行間を活かすべきではないかと。

 196頁の印刷物なのですが、グラビア、上質紙、グラビア、上質紙という変則な本組になっているのですが、その編集の際に、台数で決まるということを最終段階で確認。急いで、レイアウト変更して、32p+16P+16Pという校正にあとは、4P+32p*4ということに。これで台数きちんとして、印刷会社の人も理解。台数を確認するのは編集の第一歩ですね。

 年度末準備を開始して、月曜日からは4月からの準備にはいるので、いろいろと忙しくなりますが、それでも少しは時間を作って、自分の時間を確保しようかと。ここ数日は、夕食後に1時間ほど仮眠してから深夜作業ですから、体調もあまりよくありません。それゆえ、ここらで一気に片付けようと思います。まずは、本の置き場の変更です。今日は600冊ほど移動。あとは明日か明後日で終わり。

[今日の記録]
睡眠時間:4:00就寝、6:50起床、2:50時間。
天気:晴
最高気温:11度

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