鴛鴦呼蝉庵日乗

2006.11.20  先達の道

 ようやく復活してきましたが、その反面、風邪で、どうも文字が目に入りません。

 先週、世羅博昭先生から、科研費報告書について連絡をいただきました。『高等学校における戦後古典教育実践の調査研究』ですが、これは歴史に残る研究です。というのも、実践記録をデータベース化したのですが、それ自体、これからの研究者、実践家にとっても共有できるデータです。これからの人のために作られたと言うことだと思います。研究とは自分のためでなく、これからの人のために共有できるものでなくてはならないと、実感しました。
  学会の時にも激励をいただき、今回もこのような配慮で恐縮至極です。そして、ご配慮がありがたく、これからの研究で恩返しできればと思いました。先達がこのような道を開いてくださるからこそ、後進はより深く、広く裾野を広げようと努力できます。

 鶴田清司先生の原稿を拝読。今回は実践分析でした。鶴田先生の視点は私も共感するところがあって、いつも斬新な視点で勉強になります。分析を分析のみでなく、人との営みで解釈するところ、私もその通りだと思いました。今まで実践を読んできて、どこか胡散臭い気がしたのは、実は、教師と子どもと教材とが描かれていない気がしたのです。子どもが描かれていない実践は、どこか胡散臭いものです。目の前の子どもたちを考えての実践です。仮想の子どもではないのです。だからこそ、その場にしかない、世に一つしかない実践なのです。で、それらを他の実践家は自分の場合にあてはめるのですが、それはそのままでなく、目の前の子どもたちに、自分がやるのですから、加工すべきなのです。一律ではないのです。そのあたりを含めてこれから鶴田先生がまとめられるということなので、楽しみです。

 郵便振り込みの書類整理が終了。随分と時間がかかりました。

 あさりバターをようやく究めました。決め手は、日本酒を入れるときに、出汁を入れるのです。昆布とカツオで。それも火を入れる前から。それでおいしくなります。

 一つのことをすべてにしてしまうという例を説明。人は一面を見ただけで、全部と思う節があります。要注意です。それゆえ、そこから視点をさぐることができるのではないでしょうか。

 浜本先生からいくつかのプロジェクトについて説明を受けました。来年から参加しますが、時間はかかりそうです。せっかくですから、いいものをと思いますが、多くの人の協力をいただくことになりそうです。果たしていいものができるか。とにかく自分ことをしてからの正念場です。

 風邪の具合は大分よくなったと思いつつ、胃に来ているので、やっかいです。

 GPの方も前進中。来月あたりに人選に入るかもしれません。いよいよです。先週土曜日のGPの会で、傘を間違われてしまったのですが、ちゃんと戻ってきて、預かっていただいてと、恐縮のことばかりです。誰が間違えたかはそれなりに。

 春闘もようやく妥結。その中でも病児保育補助の条件向上はよかったかなと。上部団体からもお祝いの電話が来たのにはびっくりでしたが、他の職場の希望になればと思いつつ、まもなく任期終了です。

 時間がとれれば、再び科研費に挑戦したいと思います。以前のコミュニケーション調査のような実態のものを。

 履修不足、もしかしたら、戦後の学校は空襲の後始末などで授業はなかったりしましたから、そちらの方が履修不足ではないかと。そういう世代が国会に多数いるのですが、どういうものでしょうか。議論したらかなり面倒なことばかりです。

[今日の記録]
睡眠時間:3:00就寝、6:50起床、3:50時間。
天気:雨
最高気温:15度

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