NEWS 00007 2000.05.28
[特集] 契約社会による個人要求
「うちの車庫から車をだすのに、左右から車がくるのが見えないから標識を立てて欲しい」という要望がある役所に出されました。「どこにつくってほしいのですが」と聞くと、それは、その人の敷地内だったのです。役所の人は困りました。それは個人が設置すべき場所なのです。自分の所のためには、あらゆる機関が動くと信じています。
また、ある所では、食事を作っている時に、包丁で手を切ってしまいました。それほど深くはないのですが、応急処置をしながら、救急車を呼びました。しかし、なかなか到着ませんでした。そこで、何度も電話して苦情を言い、すぐに来るように叫んだそうです。傷は浅く、大事には至りませんでした。その市では救急車は2台しかなく、それもちょうどその時に交通事故が数件発生していたのです。自力では病院に行けない人もいれば、自力でも病院に行ける程度の人もいます。
自分のことは自分で守る時代ではあるのですが、しかし、自分のためなら、どんな機関でもすぐに動くと信じている人もいます。個人の要求というものは、最優先されると信じています。これは個人による契約社会によるものだと考えられます。個人の契約なら、その個人に最優先してものごとが進むと考えることです。民主主義の基本は、市民の考えを代表する委員よる議会や行政運営により、市民のために還元される社会です。それが、個人の契約関係によって、行政はすべての個人の要求を反映するものと考えてしまいます。個人の要求が、個人の枠内で収まるものと、それが多くの人の範囲に関わることがあります。その境界線というのは、いままでの集団生活の中で培われた意識によるものです。しかし、集団生活というのが集団帰属意識の低下とともに個人の要求度が高まることで、生活の内容が個人の枠内にせばめられてきます。そうなると、個人と行政という縮図になり、集団と行政という立場ではなくなります。これが、契約社会による個人の要求の範囲が広がる原因です。
アメリカの問題ではありまが、たとえば、アイロンでも、「動物には使用しないでください」などの注記が必要となります。自分の使い方が悪いのではなく、企業がその使い方を説明しないのが悪いというものです。そうなると、包丁も「手を切らないでください。」とか、「必要のないものを切らないで下さい。」とか「刃を触らないで下さい。」とか注意書きが必要となります。個人の責任というものが、その企業や行政の責任に転嫁されます。これは、責任だけではありせん。もっと、いろいろなことがこの現象を引き起こしてます。責任転嫁は行政や企業だけのものではありません。個人にもあります。その危険性がますます増しているのが現代です。それが最近の未成年犯罪のいろいろな論調に繋がります。
このテーマは大きなテーマなので、順次解説していきます。
待望の国語事典です。我が国最大の辞典です。家庭に置くには少し大きすぎますが、CD-ROM版などの発行が待たれます。多分購入できないですが、欲しい本です。
今後、パソコンでは主流になりつつあるユニコードの辞典です。今後、たくさん増えるのですが、それでも必要となりそうな本です。多分購入しないでしょうけど、気になります。
高いのですが、朝日新聞1985-1998のデータを形態素分析したものをCD-ROMに収めたものです。基本的な語彙特性を理解するには必要だと思います。これも購しません。買えないので。
最近古本屋から購入することが多くなりました。それで、必要になりそうです。ただ、全国に回ることはほとんどないので、夏休み前に購入して、各地にいったついでに寄ろうと思います。
「とんかつ」と「カツレツ」の違いについては、その昔、「かくかい」で追究したことがあります。「とんかつ」は揚げていますが、「カツレツ」は焼きます。この違いです。シュニュッツルというのでしょうか。ムニエルみたいなものです。この本は違いというよりも、日本人の肉食の歴史を書いたものらしいです。近々、購入する予定です。
いずれ読もうと思っている本です。まだ購入予定はありません。ISBN 4-00-600008-1 C0181
前漢から清の時代までの文章家10人について人と作品を描いた本です。近々、購入予定です。ISBN4-00-430662-0 C0297 新赤版662
宗教や思想を歴史的に解説した本です。興味ある本です。ISBN4-00-430668-X C0221 新赤版668
女性の社会的地位や役割の変遷を書いた本です。興味ある本です。
古活字から秀英活字体までの活字印刷史の本です。これは欲しい本ですが、購入めどがたちません。
近代口語が国民語の役割をした経緯について書いた本です。興味有る本です。
夏目漱石が英語教師であったことは知られています。そのことを書いた本がなかったのが不思議でもあります。論文ではありましたが、本としてはなかったと思います。
森鴎外の「舞姫」に出てくるエリスが鴎外の恋人であるという説は昔からあり、実際に日本に来て親族が説得して返した話は有名です。そのエリスがだれであるかを克明に資料をもとに追究したのがこの本です。この研究の手法はすばらしいものだと思います。といってもまだ読んでいないので、近々購入して読みます。
文章からしても、名文の駒田信二の本です。ぜひ読みたい本です。
渡辺保の歌舞伎評論は、みごとに的確無比のものであり、あらゆる攻撃を排して、今後も続けてほしいものです。この表現姿勢に共感し、できれば支援したと思います。
この辞典は昔から欲しかった本です。CD-ROM版をいずれ購入します。
名文案内の本は必要です。このようにメディアが多い時代ならなおさらです。
こういう文化史の本は貴重です。購入する本です。
活版印刷紀行など、フィールドワークの本は文化財産です。購入する本です。