2002.11.29 実力と意識
 数年前は、自分のしたいことが思い通りになって、たぶん80%ぐらい自分の考え通りになったと思います。もちろん過去を思い出してのことですから、記憶はさだかでないのですが、それでも自分の思い通りのことが多く、そして何でも受け入れるだけの余裕がありました。それほど客観的に見ていたのです。あらゆることを。楽しいということはありませんでしたが、精神的に苦痛の日々があったわけではありません。毎日あっという間に時間が過ぎて、時の流れは速かったのです。
 今はその反対で、20%がうまくいって、80%がうまくいかない。やることが全て裏目に出る。そしてうまくいかない。そんな日々か続いています。時間も、以前はかなり有効的に、3分で一つの小論文を読めるぐらい集中していました。数分でも仕事がたくさんこなせたのです。今はそうはいきません。数時間かけて一つの仕事をしています。それほど効率は悪化している。
 しかし、やっている密度はかなり濃くなっています。濃くなればその分うまくいかない。そう考えると、昔はきっと無謀な時だったのでしょう。今はそれよりも高い所にいるから、より高いところへ登のに苦労するのです。山登りでも、1合目から2合目と、7合目から8合目では、一つの段階を登るのですが、実際は7合目からの方が数倍も苦労します。そういう、経験や知識が上達したのならそれでいいのですが、しかし自分ではそういう意識はありません。むしろ停滞です。なかなか進まない。太宰治の『富嶽百景』にあるような単一表現をするのに苦しい筆者のように、表現することの難しさ、生のことの難しさを感じてしまいます。
 今はいろいろ見えてしまうから、自分の限界も、将来も。なんとなく。やることなすこと時間がかかり、年を感じる。いや、限界を感じる。そのくり返しで、どんどんぐるぐる思考にはまっていきます。いいことがあると信じていても、いいことは少ない。かといって発散するものを持っているわけでもない。そんなくり返しです。焦燥感とも言えましょう。ことばも気持ちも伝えられない。そんなもどかしさがあります。
 自分の能力のなさが全てなのですが、それから先へ向上しようとする意識が出てこない。向上したなくても能力がないとあきらめてしまう。そのわなに自分から入ってしまう様子です。すこし冷静になって、ゆっくり耐力と精神力の回復を願うしかありません。ここはしばらく辛抱でしょう。
 足の小指の爪がはがれてしまいました。爪の表面と中身が分離したようになったのです。去年もこういうときがありました。ちょっと怖いですね。
 悪乾燥肌ですので、ハンドクリームに気を使います。今年もすでに手の指がひび割れてきました。去年から使っているワムナームクリームがなくなってきましたら、新しいものを使う予定です。ことしは早めに就寝用の手袋をしないといけませんかなり深く割れてしまいますから。今はまだ0.5mmぐらいだからいいのですが、2mm割れるともう痛くてたまりません。肌が弱いと水を使う時がつらくなります。かかともかなり割れてきましたから、クリームが必要です。
 本日購入のCD
石井眞木「浮游する風」 やっぱり石井眞木はいいですよ。一柳慧もとてもいいです。この二人の作品は興味がありますね。

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