2003.02.04 水分

 今日は一日、缶詰状態でした。外でもかなり乾燥していたので、職場の机においてあったハードカバーの本も表紙が反ってしまいました。家ではすきま風が吹くので、適度な湿気があります。外風でなく、床風のためです。それで、外に出るときはなるべくマスクをすることにしました。風邪を引いているのは事実ですが、それほどひどくはありません。むしろ、寝不足の方が深刻ですが、寝不足の方が朝はシャンと起きられるのが不思議です。それで、マスクの効果は、風邪を移さないようにという意識よりも、予防の意識が強いですね。マスクをしていれば湿気はある程度保てます。それゆえ、マスクで外からの空気でウィルスを防ぐ意識が強いのです。特に外出する時には排気ガスも吸ってしまいますし、地下鉄ですと、かなりのほこりや鉄粉が充満しているから、それを予防するにも最適です。もともと、マスクや靴下など、覆うもの嫌いです。どうも、あの湿気が嫌いだからです。靴よりもサンダルなのですが、サンダルでもできるかぎり履きたくないのです。「光の素足」ときどっているのではないですが、覆われる感覚は、自由を奪われる感覚に似ていて、それでタートルネックのものもそれほど着ないのです。でも、ネクタイをするあたりは矛盾していますね。
  今日は第三日目。細々とした動きをしました。何事もなく終えたのがよかったですね。その後、科研費や奨励研究費、教総研といろいろと書類提出をしてきて、一段落です。いろいろためていたものを一気にやりました。学文社の未払いも処理しました。なかなかためるのを処理するのは大変ですね。特に自分の予算でないから、余計面倒かもしれません。でも、そういうのも、自分の勉強になります。自分のためですね。そういうチャンスを生かしておく。そうでないと自分は大きくなれない。

 トラブルに巻き込まれる、辛いことがあるから、成長する。人は大概言いたいことを黙っておきます。そして、ついに我慢できない時に、どっと堰を切って言ってしまう。だから、言われた方は、突然である驚きと、普段からそう考えていたんだという不信とにさいなまれるのです。日頃から言っておくといいのですが、それですと嫌みにもなります。多少のことは我慢しないと自分が小さい存在と見られがちですし、自分の内面を見透かされるおそれがあるから、敵に弱点を見せないという必然もあるでしょう。だから、ついに話してしまいますが、そういう時は感情ですから、あまりいい心持ちはしません。でも、言わずにはいられない。そういう繰り返しです。

 職場でもインフルエンザに罹った人がまた一人出ました。今年は特に多いですね。私もいずれかかりそうです。潜伏しているような気がしますが、どこまで緊張していれば保てるか、これからが勝負でしょう。もっともそんな勝負よりも、自分のことをやらないと。自分のために、人生のために。これからです。生きることにこだわりはないのですが、自分の存在価値が何であるか、自分で確認したいのです。他人の評価よりも、自分の評価ですね。引き際も決めて、いよいよ自分のなすべきことをする環境にしてきましたから、これからは焦点化するしかありません。そうやって、ここに書いて自分を追い込んでいるようなものですね。そうなると、現実はこの逆になるわけでしょうか。いやはや、人間という者は本当に、表現したものと内容とは異なるので、わからないものです。だからこそ、楽しいのかもしれません。

 ある場所で「勉強は感情である」と言ったら、そのことに共感してくれた人がいました。その人もなかなか前進できなくて困っているとか。誰に出もあるのです。やる気が起きない時が。やる気は理性でないから、感情で処理しないとできません。つまり、考えてもしかたないから、何かするしかありません。そうわかっていても、なかなかできない。そんなものです。

 吉祥寺に「小笹」という羊羹屋さんがあります。早朝、日の出前に並ばないと買えないと言う一品ですが、最中はいつでも買えます。それほど甘くなくなかなか上品な味です。上品な味は、「やよい」のおじゃこ。これは絶品ですね。年に数回買いますが、あたたかいご飯にかけると、それだけで食事は終わりでいいという気分になります。お酒のつまみにも最適だと思います。

 結局、人生の勝ち負けは自分に勝つか、負けるかではないでしょうか。自分の内面にある、怠け心、嫌な面に打ち勝つかです。もちろん、そんなことはわかっているのですが、それができないのが、打ち勝てていない証拠。さて、どうしますか。


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