鴛鴦呼蝉庵日乗 2003
  2003.02.18 撮影

 本業ではないのに、撮影を頼まれました。ただ、プロが写真を撮る合間のデジカメで、フラッシュは業務用に同調してましまうので、フラッシュなしでの撮影でした。それゆえ、手ぶれもあって、プリントする時は、画像補整をしてしまいました。1/30でも手ぶれはできます。もちろん、1/125だって。室内だから、1/30ではかなりの手ぶれですが、解像度を上げてあるからすこし画像が荒いように見えるだけでしょう。でも、満足はいかない。そういう満足はない。
 デジカメの弱点は解像度。フィルムのよさは、画質と解像度。いずれ使いたいのが、中判カメラ。6×6か6×8ぐらい。4×5だったら申し分なしですね。でも、理想は8×10。体力のあるうちに使いこなしてみたいと思います。フィルムが貴重品だから、きっと撮影するのにじっかくり考えると思います。デジカメだと、気楽だから、どんどん撮ってしまう。でも、それはあまりいいことではなくて、私の場合、写真は自分の視点の反映だから、自分の意識や思いが画面に出ないとおもしろくない。自分の思いが画面にでてないと、その写真はつまらない。撮影というのは、物体を固定化するのではなくて、自分の意識の中にその物体の映像を入れることです。だらか、写真は被写体を表現するのではなく、私の心を表現するものだと思っています。そんなこと、ふと、思い出しました。
 ただ、モデルとなった人も、撮る人も準備から何からでかなり疲れますね。今日はいろいろ狭いところで作業しましたから疲れました。

 シナリオというもの、声を出して、表現することで、自分なりのストーリーも展開できるから、表現としたら格好の機会だと思います。伝えることは基本なのかもしれません。それがどのような形であるとしても。

 もっと本性を出したらどうかと言われました。別に隠しているのではないのですが、それはそれでいいのではと思います。それよりも、事実をきちんと見ていない人から言われると、ああ、この人まだ見えないなぁと思います。それでも幸せならそれでいいのかと思います。むしろ真実を知ってその結果の重大さに気づくよりはいいのではないかとも。知らぬが仏ということわざはなかなか便利なものです。


Copyright 黒川孝広 © 2003,Kurokawa Takahiro All rights reserved.