鴛鴦呼蝉庵日乗 2003
  2003.05.07 仕事のできる人

 仕事のできる人。
仕事ができる人はなかなかいないようです。この場合の仕事ができる人とは、与えられた仕事を完璧にこなす人という意味ではありません。与えられた仕事以上の働きをして、より多い利益、サービスを提供できる人のことです。一つのことをまかせると、責任を持っていろいろなことまでをこなしていくことができる、一を聞いて十を行動できる人、そういう人を言います。
 お店に行っても用件を忘れしまったり、時間がかかったり、要領を得ない人が多くて、イライラしますが、そういう基礎的な仕事ができる人も少ないのです。ストレスの溜まりっぱなしだというのではなくて、むしろ、待つことが多かったのが日本ではないでしょうか。田舎の法事では11時に始まると聞いてお寺にいっても、だれもいません。そのうちに三々五々人が集まってきます。で、当代の総領に尋ねても、11時に始まるという返事で、すでに12時が過ぎてます。始まる様子はありません。その訳を聞いたら、「方丈さんが来たら始まるよ」とのことで答えではありませんでした。つまり時間というのは、コミュニケーションのためのものであって、仕事のためで、用件のためではなかったのです。
 そうなると、仕事ができる人とは、むしろこちらが期待した仕事を時間内に終え、なおかつ自分でも想像していない範囲のことをこなしていく人のことですから、それは大きな期待となっています。期待すること自体、想像ですから、実際の異なります。それゆえ、他人に対して大きな期待を抱くのは、実は裏切られの意識を生むのではないでしょうか。
 そうであっても、やはり仕事のできる人は少ないでょう。ある企業では500人採用して、1人すぐれた人が育てばいいと言います。その一人がその会社を支えてがんばればいいと言うのです。つまり、仕事ができる人は、その企業を支えるのであって、その意味では、日本の経済を支えているのはわずかな人かもしれません。それは企業のトップだけでなく、中小企業の技術者かもしれません。その仕事ができる人がいるから、発展するのでしょう。
 そういう人になれなくても、仕事ができること、それ自体はいいことではないでしょうか。ただ最近はそういう人を「おせっかい」と過剰であると判断したり、ひがみがあったりします。そうなると、仕事のできるひとの活躍はなくなっていきます。それは社会にとってもマイナスです。
 仕事のできる人を周りは尊重していくこと、それが共存の道ではないでしょうか。

 笑顔は人を幸せにします。それはどんな状況でも。楽しそうだからでしょう。今日は、観劇で終わりに目の前を通った知り合いに感想を求めたら、登場人物の生き方に感動してとてもよかったとのことです。そういう姿勢、積極的な姿勢はその感想を聞くだけでもうれしくなります。前向きであるからでしょう。
 私はどちらかというと、批判的で分析的でなかなかいいところを評価しないので、前向きな評価を聞くと、なるほどと、感心します。観劇よりも、そういう、人が感動している姿の方が、よかったりします。

 私の聴力はよくないですが、検診では正常です。比較的小さな音でも聴くことができるのですが、しかし、弱点があって大勢が話している中にいると、目の前の声も聞こえにくくなります。先ほどの観劇の幕間に話をしていたのですが、隣にいる人の声が聞きにくいのです。よく自分の様子を見てみると、その人の声を聞こうとしながら、周りの声を聞き分けようとしていたのです。それゆえ、目の前の人の声が聞こえないのです。周りの人の声の小さな話が耳に残っても、近くの人の声が聞こえないと意味がありません。
 昔からそうでした。大勢の人の声が響いている中では、むしろだまってしまいます。自分よりも声の大きい人を相手にすると、話す意欲がなくなります。それゆえだまって、話さなくてもいいやという思いになります。負けず嫌い、わがままといえばそうですが、その実は、私が話さなくてもいいのだという安心感もあります。いわば、バランスで話していることになるのですね。

 勧められた「NARUTO」、テレビの最期の数分間を見ました。これでは何がなんだかわかりませんが、ジャパネスクと人情がテーマのように見えました。こんど、ビデオを借りてこようと思います。

 Mpeg4のコーデックを探しています。とりあえず、ローカルなMS-Mpeg4形式のコーデックをマイクロソフトからダウンロードして、実験中。できれば2時間ほどのビデオを640Mに収めて、CDに。DivXでコーデックすればいいのですが、まだ実験していません。

 茶筒を買うべく探し中。ただ、やはりどこのも高いですね。

 観劇の帰りに虎屋に行きましたが、すでに柏餅は終了。食べた人の感想ではとてもおいしかったとのこと。来年は挑戦です。

 オンライン知能テストの一つ、120でした。まあまあですね。

 KitKatのスペシャル版を買い忘れました。明日買います。岩井俊二の映像知つき。

 過呼吸の抑え方。精神的な余裕か、ストレスが原因の場合は、毎日の生活のリズムを一定にするのが一つでしょう。あとは、背中の凝りか、足の疲れが原因で、胃を支える筋肉が収縮してしまうからというのが、私の考え。体験的な考えなので、医学的証拠はないのですが、帰納的な考察なので、多分あっていると思います。

 古本屋で7年来ほしかった本を購入。江戸時代の和本。なかなかいいですね。来年になったら研究します。実績にならない周辺の研究ですが、でも、中野幸一先生から与えられた演習のテーマで、いまでもそのテーマを追う必要はないのですが、自分なりに答えを出してみたいというのが事実。


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