鴛鴦呼蝉庵日乗
2001.9.29 金木犀の香りの中で
  今日、ふと外出して、角を曲がった所で、どこからかは知れず金木犀のかすかな香りが漂ってきました。秋の季節は、金木犀とぎんなんのにおいが私の中では象徴的に秋の風物詩として残っています。金木犀の香りを心にとどめたのは、大学の時分でした。それまでは金木犀の香りはただ、きつい香りと思っていましたが、大学の校内で、かすかに漂う香りに、人知れず恋しくなったことがあります。不思議にそんな中ではアイスクリームを食べるのが好きで、今では全く食べようと思わない、イタリアーノのチョコチップとブルーベリーを生協の購買で買っていました。その頃は、ガムにも「イブ」というがあって、これが金木犀の香りがしたのです。これもよくかんでいました。金木犀の香りは突然、それもその地域に一斉に咲き誇ります。そして、わずか1週間ほどで香りは消えていきます。そのわずなか時間だからこそ、秋という瞬間を味わうのにふさわしい花ではないでしょうか。
 松茸というものが、食味よりも、季節の到来を感じるのと同じように、金木犀の香りは、はかない時間をすぎゆく季節の足跡をしっかりと刻んでいるように思えます。
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 風邪を引くということは、どこか体に無理があるのかもしれません。その無理を察するに、熱を出してそしてゆるめるチャンスだと思います。体をゆるめれば、その勢い、次のための体が変わっていきます。そのチャンスです。休めという信号なのです。
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 この8月よりみられた「鬱」の傾向ですが、最近はおだやかになりつつあります。その原因は暇にあったのではないかと、今日指摘され少々うろたえましたが、やはり忙しくないと私らしくないようです。10月は忙しい毎日となります。それゆえ、明日あたりから気分を一新しようと思います。忙しさの中に自分の位置を見いだせるか、それがこれからの課題です。

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