2001.10.13 2つの学会 | ||
先週の土曜日に国語教育史学会があり、日頃よりお世話になっている甲斐雄一郎先生(筑波大)の発表がありました。「国語科成立時における教育内容の収斂」というテーマで、検定教書の教材内容を緻密に検討した久しぶりの国語教育史での充実した研究でした。残念ながら、私は仕事の都合で欠席しましたが、甲斐先生は高木まさき先生と松崎正治先生と同じく、私にとっては精神的に兄貴分なので、つくづく残念です。次回は必ず駆けつけようと思います。 この兄貴分という意識ですが、それは、実際の関わりというよりも、研究の姿勢が私にとって大きな影響を与えてくれたという関わりでの意識です。自分にはない先駆的な研究を次々としていく点に、いつも感嘆しています。それゆえ、期待とそして何かあったら駆けつけたいという意識があります。松崎先生の場合も今年の春の全国大学國語ヘ育学会でなんとかお手伝いしたいということで、私自身は都合でお手伝いできませんでしたが、研究仲間のお手伝いにより貢献できたという気がしています。 この国語教育史学会は地味な学会ですが、なんとか事務局長としてがんばってきました。今までは勉強会的な要素が強かったのですが、今年になって学会らしさが出てきました。今後もこの調子でがんばりたいと思います。 ◇ もう一つが今日の早稲田大学国語教育学会です。松本さんと中田さんの発表でした。この学会は方法学よりも、内容学が中心で、高校の内容を中心とした学会としては国内で歴史のある学会となっています。早稲田出身者が大い中、地道に活動していることはもっと評価されてよいと思っています。来年は都合がつけば、野村万斎氏をお招きできそうです。このような活動ができるのも、この学会の特徴でしょう。 ◇ 二つの学会とも、地味な活動で今まで継続してきました。参加者数の問題もありますが、やはり質の高い研究をそれぞれ継続して行うこと、それが歴史となっていると思います。偶然二つの学会の事務局として関わっていますが、それぞれのメンバーが忙しい中をいろいろ検討し、作業しているところに学会としての基盤を感じています。学会運営は研究の質を高められるという満足、それはだれからの評価を気にするというよりも、自分の中にある達成感のためにすることです。自分を高めていくこと、特に研究の場合はいろいろな人の研究姿勢に影響されます。来年は、野地先生をお招きすることが決まっています。すぐれた研究者をまねくことで自分を高めていくことができると信じています。 ◇ |
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