鴛鴦呼蝉庵日乗 2003
  2003.06.21  評価

 早稲田大学国語教育学会に参加してきました。今回のテーマは「評価」。特に新学習指導要領。安彦先生がどのように展開するかを期待しました。極めてシステマチックに最低限の所は整理して教えることは教える、しかし、その科目共通の基礎と科目ごとの基本があり、基礎の部分はそうでも、基本の部分では概念によることを述べていましたね。
 私が質問したのは、評価が子どもたちの学習活動の成果をあげたかどうかですね。新しい評価でどのように変わったか。子どもたちが学習していく意欲を向上しないのなら評価を変えていく必要はないからです。それほど手間がかかるからです。
 安彦先生に質問したのは、評価は外的に現れた部分でのみ計測するが、国語では知識のみならず、内面の判断や思考が重要であり、それは測定可能かという点です。そしてもう一つが、教員の主観的な判断による評価となりますから、その主観はどうしてもとれない。それで客観的な評価が可能かという点です。いい答えが返ってきました。答えについては、省略します。私の意図した答えと近いのですが、私の場合はもうひとつ違う次元を考えてました。到達度評価という点です。それも後日。
 懇親会では、榎本先生、堀切先生、大平先生と懇談。そして会の運営について堀先生、金井先生、松木先生と立ち話。そんなことだったのかと忘れていたことを思い出しました。堀先生は実に中立的に判断しますから、頼りになります。
 榎本先生、大平先生はさすがに大局的に判断できますね。これから学会を活性化するにはどうするか、今後の検討材料です。私もがんばらねば。
 堀切先生は相手と勝負することで、自分の存在位置を確認しているのではないでしょうか。そういう姿勢はつねに勝負しないと自分が負けてしまいますね。緊張の連続です。

 若い見知らぬ母親と話しをしました。子どもの受験について、今から考えているのですが、その判断に迷うということでした。どうすべきか、それは本人が肌で感じることしかないでしょう。
 昨日の続きに近いですが、人は感性ということばで相手を期待します。期待することは、人のみならず、学校という組織もそうです。学校に期待するものがあり、その期待がはずれるから、つまらないと感じます。学校がつまらない、職場がつまらないという意識には、理想、それは期待する学校や職場かあるのです。自分の中に作られたモデルがあり、そのモデル通りにいくかいかないかで、相手への好悪が生まれます。そして、いままでがいい人、いい学校、いい職場であっても、一つの事件があって、それが期待はずれだと、相手に対して嫌悪が生じます。それゆえ、人の好悪とは紙一重なのです。期待通りかどうかという点です。
 それゆえ、期待に応える一番の姿勢は、ある程度の距離を置くことです。距離によって、自分と対峙する関係について客観的に判断できるからです。懐に入れるかどうか、つまり距離を近づけるかどうかは、相手と自分との相対的な位置関係にありますね。
 私が、大平先生や田近先生、浜本先生と近い位置にいながら、普段はほとんど電話連絡しないのは、その理由があります。ほとんど合わないのも、実は距離を保つという意識があります。密接になればなるほど、自分をしっかり持たないと、相手の意識を自分に入れてしまいます。それゆえ、相手と自分との関係をしっかり持ち続けていくことで、長い時間、いい関係でいられるのです。それがいままで得た私なりの距離感です。
 距離を持つということは、学校選びもそうです。あまり期待しないので、ある程度冷静に距離を置いて見ることで、判断がつきます。そういう判断によって、新しい展開を作ることができるからです。
 子どもの感覚が一番の判断材料だと思いますね。選ぶのに論理はないから。ほとんどの場合感覚ですからね。

 稲門書道会の総会がありましたが、国語教育学会があったので、失礼。来年は参加の予定。綾部と川原君が見えました。

 明日は夏至ですね。日中の時間が一番長い時です。どのように有効に使うか。ビデオを一つ借りる予定です。そして紀要の最終段階。完成間近です。

 新聞を見たら、WATER BOYS をやっていたとか。DVDを持っていながら、見逃したという意識が強いですね。また見ようかと。

 土曜日なのですが、結局夕方は帰れなかったので、「種」「奪還屋」を見られませんでした。ビデオをそのうち借りなければ。

 大平先生が本を出すとか。期待しています。古いようで新しい局面になります。それを見抜けないと、本当の意味が見えなくなるでしょう。実は何かということですね。

 4:00就寝、7:10起床、3:10睡眠時間。昨日の日乗は大学の研究室で書いたのを家で加えました。今日も、大学の研究室で書いてます。時間は23:10。学会の懇親会の後、浜本先生の新しいパソコンのネット接続設定をしていました。夜の研究室は静かだからいいですね。
 帰宅しました。着いたのが、1:10。少々ゆっくり帰りました。これから、郵便の確認とメールチェック、そして、明日の準備。それで終わり。一日が終わるのは本当に早いですね。あっという間です。そうして年は過ぎていく。
 残された時間まで刻々と近づいています。宇宙戦艦ヤマトの気分ですね。カウントダウンはまだ始まりませんが。あせりと絶望と鬱と希望と、それらがいろいろ混じった一日でした。今のうちに調べたいことは調べておかないと。そうでないと、進めなくなるときが来ます。考えても考えても何も出来ない時、そういう時がどんどん迫り来る。だからこそ、今この時にやり遂げないと、後はありません。自分の価値を探す時間もありませんから、ただ進むだけです。
 このオムニバスの記述はどうにかならないかと。分裂症を露呈していると言えるので。ただ、更新は23時から2時の間ですから、更新という観点からは、正確な性質といえるかもしれません。その意味は後日。この「後日」と記して、その通りに書いたことはほとんどないですね。これは方便。


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