鴛鴦呼蝉庵日乗
2005.07.06  ベアゼロ

  春闘で、ベアゼロは時の趨勢で、たとえば、100円のベア獲得として、賞与が6ヶ月だと、1,800円となります。それを諸手当の増額が2,000円なら、ベアよりも上回ることになります。ここでジレンマなのは、ベアにこだわるかどうかです。退職金に反映するからベアを取るというのが、今までの発送でした。就業規則に明記してあれば、不利益変更もありますが、ほとんどの場合は明記されていないと思います。そのあたりが実に難しいのです。
  今の職場は労使関係が円滑であり、お互いに理解があり、なおかつ先進的な所もありました。特に育児・介護関係、定年延長については。この地区の同業者から見れば、かなり進歩的です。それゆえに、今までは同業者の平均が基準値でしたが、今ではその基準を上回ってしまったので、基準を外に設けることができません。そうなると、基準は自分たちにあることになります。自分たちの基準とは適正な値を算出しなければならず、それは今まで以上に慎重な作業となります。春闘がこのような低上昇率時代にあっては、いかに働きやすくするか、時間や質などの賃金以外の条件の向上、資質向上、やる気を伸ばすことのできる部分の改善が主な目的となるでしょう。

 団交での交渉ごとはいつも苦手なのですが、それは金額を希望するというよりも、本当は職場をよくしたい、もっと向上していきたいという意欲をどうやって伝えるかにあります。

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