鴛鴦呼蝉庵日乗
2005.08.30  包丁を研ぐ

 枝豆や茶豆などを茹でた後に、鍋に付いた褐色はどのようにして取るのでしょうか。茶渋と同じく、酢と塩なのか、酢を切らしているので試せず、まだわかりません。ただ、あの豆の渋が重なるとなかなかいい色になります。

 包丁を研いだのですが、それがネギを刻んでいるときに、どうも最後の一枚の薄皮が切れなかったのです。それで刃先を見ると、光って見える。刃を光の方向に向けると、切れる包丁は鈍色ですが、切れない包丁は光を反射します。夏前に購入したものなので、おかしいと思い、今まで使っていたのとは違う砥石を使うことにしました。で、その説明書を見ると、今まで研いでいた方法と違うのです。今までは、刃を向こう側にしていましたが、その説明書だと、刃を手前にして、刃先から柄へと斜めに押し出すようになっています。その通りにして、10回ほど研ぎ、裏を3回ほどにしたら、今までの研ぎ味が戻りました。
  以前は向こう側にしていて、それで何回も研いでいたのが、数回で済むので、かなり楽です。以前の包丁は研ぎすぎで、万能が柳刃のようになってしまいましたから、今回は万能のままで使えそうです。

 夕方、ゴミの処理などしていたら、CSで、「桃太郎・海の神兵」を放映していました。うわさに聞いていた、日本初の長編アニメで、1945年に上映された戦意高揚の絵アニメです。モノクロで75分、当時としては破格のスタッフ70人ほど、制作費は27万円(現在では約4億円)、1年2ヶ月をかけた作品だけあって、なかなかのものでした。前半は田園風景が中心で、戦闘シーンは後半の部分です。その意味では、制作者は戦いよりも田園風景での人々の動きを中心に描いたのかもしれません。それは当時とすればかなりの反骨ではなかったかと思います。関係者は処分されなかったか不安になりましたが。
  このような作品、少し場面を変えるだけで、戦意高揚に使われます。実はこのような操作が戦時中には多くありました。そのうちにまとめますが、その操作こそ、教育の脆弱性と重なるのです。教育がなぜあれほど政治や経済の影響を受けるかというと、教育自体が中立的な立場を取るから、その支配するものに影響されやすいのです。いわば洗脳の道具に使われやすいのですが、そのあたりは宗教に近いですね。真の思考力を育成すると、現状よりも、よりよい社会を目指しますから、現在の体制批判を伴います。しかし、それでは社会思想の洗脳と言われます。この当たり、従順な下僕を作るのか、真の意味で社会継承し批判し発展させていくか、その議論はまだのようです。佐藤学氏や苅谷氏の意見があって、安田氏の意見は本質論になっていくのですが、実は安田氏の思うところの逆に解釈されやすい点もあります。それは佐藤氏も同じですが、体制批判が体制を創り出してしまう怖さです。もちろんその意味するところの怖さとは、だれでもが持つものなので、まだこれからの課題でしょう。斎藤孝氏の場合もそうで、近代と現代の両立が可能かが課題なのでしょう。身体論は一番気をつけるところです。身体論自体よりも身体論を扱うことの脆弱性なのでしょう。それは教育の脆弱性と同じですが、実に難しい所です。

 weblogだと、スクロールして簡単にこういう連続物を読むことが出来ますが、ナビゲーションがないと、こういうhtml形式のは読みにくいですね。でもなんでそれをするか、単純にcgiやphpなどで作ると、その本体が重くなるからです。MTだとかなりの容量を使いますから。簡単にするならばnicky!のようにcgiを加工することも出来ます。しかし、その操作よりもhtmlの方が単純です。操作の単純なのか設置の単純かは別議論なのでしょうが。

 NASAの World Wind をインストール。プラスキーを押し続けて、地表に接近すると、面白いほど様子が明らかになります。これはなかなかのソフトです。ただ、データをダウンロードし続けますから、保存しているとすると、HDDを圧迫するかもしれません。NASAのデータなのでしょうが、アメリカの地表データを使うと、terragenでも立体化できます。多少の解析は必要で、データに穴が空きますから、それを補う必要もあるでしょう。
  気象衛星ひまわりからの画像もどれだけの解像度があるのか知りたいところです。フランスの衛星の写真はよく使われるSFの世界が現実になるかもしれません。

[今日の記録]
睡眠時間:3:00就寝、10:00起床、7:00時間。
最高気温:32度

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