鴛鴦呼蝉庵日乗
2006.2.2  聞く耳を持たない人は何をしても変わらない

 どこでも、自分本位という人はいるわけで、それは当然と言えば当然であって、それが人間の本質なのでしょうけど、ただ、ものごとを見抜ける人は、自分本位には変わらないところ、まわりの人ことへの配慮ができます。
  評論を読む基本的に視点として、3要素があります。それに応用として加わって数は一定ではありませが。送り手、素材、受け手です。作り手、発信者である送り手は、どのようにそのものやことについて作ろうしたのか、発信しようとしたのかという意識や、送り手そのものの様子や歴史などのさまざまな状況を含みます。それと同じ事が受け手にあります。受け手のそのときの精神的な状況や社会的な状況、知識や感性や性格などです。素材は材質や形状です。機能や目的や世間的な分類も入ります。これに空間の要素と時間の要素が入ります。
  で、多くの人が関わる作業内容を考えるとき、どの人がその作業に加わるかを配慮して手順などを指示します。ところが自分本位の人は、自分の考えだけを通して、作業する人の心理や効率を考えません。受け手がどのような作業をするか、答えを導くかを考えられないのです。自分本位ですから、送り手という自己内省もなく、ただ自分の考えだけであって、まわりの状況は見えていません。そう言う人はやっかいで、直る見込みもないので、別段そのままでもいいかと思いつつ、なるべく関わらないようにします。というのも、議論しても聞く耳を持ちませんから、仕事上の大きな失敗、あるいは、組織そのものが大きなダメージを受けて崩壊するまで、そういう人は突っ走ります。不思議にそういうことは多かったりします。
  流れをイメージして、どうすれば、受け手も送り手にも効率的に、そしてよりよく伝わるかです。正確に伝わることはそれほど大切ではないのです。変形してもよりよく伝わればいいのですが、そういう伝わり方が意識、イメージできない人は、まわりを混乱させるか、あるいは周りという受け手に怒りを生じさせるだけなのです。相手にして損をした気分になるので。なるべく関わらないようにしていくのが一番なのかもしれません。もっともそのようにすると、そういう聞く耳を持たない人が主導してしまうという結果になりますが、ストレスをかかえて対抗するか、あるいは無視するか、それとも別次元に目標を持つか、愚痴を言うか。権力を持つというのが、一番の方法かも知れませんが、それはそれで別の意味が生じてしまいます。

[今日の記録]
睡眠時間:4:30就寝、6:00起床、1:30時間。
天気:晴れ
最高気温:9度

前へ 目次 次へ
かくかい Copyright 黒川孝広 © 1997-2006,Kurokawa Takahiro All rights reserved.
  かくかい