鴛鴦呼蝉庵日乗

2006.12.29  久しぶりですが

 随分と間を開けてしまっていて、書いていないとは知っていましたが、これほど間が空いていたとは思ってもいませんでした。で、思い出すのも面倒なので、記憶のあることをオムニバスに。長いですが。

 組合の改選ようやく委員から解放されて、といっても3年ですから昔の委員の十年というのではないので大したことはありませんが、それでも最後になって規約改正して、6年の任期を2年にできたのはよかったかと。短いスパンにするのは委員としての仕事が大変であるからということではなくて、2年というスパンなら引き受けようという気持ちが起きることを期待してです。機会均等で持ち回りが目的に思えますが、実はそれもありつつも、一番の目的は組合の一員であることの帰属意識の向上です。一人一人の存在価値が認められて、そして活躍できる場がいい組織なわけで、他人に依存しようとする意識を払って、よりよくしていこうという向上心を、全員で盛り上げていくためにも、一体感と存在感が必要なわけで、その一つとして考えたのが任期の短縮。それで、立候補者や自分の役割を認識する意欲が高まればいいわけです。組合の組織率が低下している中、昔ながらの組合ならばすでに崩壊しているわけですから、これからは働く人たちの意欲向上、資質向上、悩みの共有、企業の向上などを目指していくことが求められるでしょう。元々は、TQCの考えを導入しようとしつつも、限界を感じたのでこのような方法へと動いたのです。ベア獲得も出来、手当増額、病児保育補助の向上、採用増員など成果のあった年でした。

 組合の委員としての最後の仕事が組合創設の日を流れとして設けることでした。組織は常に変化していきます。しかし、その変化の原動力として、礎を設けるとしたら、それは創立の理念です。学校なら建学の精神です。それに行き着くのです。その後の人が如何様にも変えていっても、共通の理念は創立の理念です。他の人達を顕彰しようとして、創立の理念を越えていけません。それだと、その組織の創立の意味は問わなくて、現在の意味だけでよくなってしまいます。後の人のことを偶像崇拝すべきではないのです。始祖を大切にしつ、中興の祖は語り継がれればいいので、崇拝すべきものではないのです。始祖がいたからこそ、中興の祖も活躍できたわけで、始祖がいないのなら中興の祖も出なかったからです。それゆえ、創立記念の日は祝うべきなのです。迷った人のために、迷ったことも気付かない人のためにです。みんなの意識を高めるためにも、創立の日に何かをすることが必要だったのです。たとえそれが忙しい時期でも。

 何のために話をするのかというと、話したい相手が居るからということなのですが、実はそれが相手ではなくて、周りの人のためということもあります。つまり啓蒙です。要求書を出すというときは、要求するという姿勢の他に、自分たち、自分たちの属する組織の意識を向上するためにもあります。それゆえ、単に要求していくのであれば、先鋭の人達を集めればいいのです。しかしそれだと、要求したらそれで終わりです。要求したらその精神を受け継ぐ後継者、受け継がなくてもそれをよりよく高めていく後継者を作ることが必要です。そのためには、要求する過程で多くの仲間に気持ちを分かつことが求められます。気持ちを分けていくことで、次の人達が考えるようにしていくのです。精神が廃れたら終わりです。夏目漱石の「現代日本の開化」で語っているのは精神の断絶だと思うのです。それゆえ、精神をそのまま受け継ぐのではなく、形を変えてよりよくしていく姿勢を受け継いでくれればいいわけで、そのためには要求するだけではなくて、その要求の意味するところを周りの人に、その意識を分かつことが必要なのでしょう。それが人材育成につながると思います。

 浜本先生から依頼された調査を終了。坪内読本の義光のことですが、「太平記」の巻七だということでした。坪内読本では韻文形式に書き換えられていました。学び手を考えての書き換えです。それを読むと、古典を原文主義ではなくて、リライトしたものでも十分に学べることを示しています。第四期と第五期に掲載されている「錦の御旗」は井上赳が「太平記」からリライトしたものです。場所は違いますが、リライトしても十分に学ぶ価値のある教材になっています。古典を原文主義に偏らず、リライトしていくことも考えていくのが良いと思います。

 もう一つ浜本先生から以前頼まれた、関根直道については、すでに「月刊国語教育」に掲載されている通りです。東京大学入学時と卒業時では学科名が違っていたので、わかりにくくなっているのでした。いずれまとめます。

 来月から始まるインターンシップ受け入れの打ち合わせを完了。教育実習とは違った意味で学んで、いい教師になっていただきたいと思いつつ、受け入れについて検討しています。6回程度ですが、いい機会になればと思います。

 図書館での調査、年内分を終了したのですが、未調査本がかなりあって、新年にも何度か足を運ぶことに。特に、昭和19年1月の通達については、自力で判明したので、これから調査。これで調査範囲を決めてあとは構想のみです。

 浜本先生の帰省にともない、携帯電話経由でノートパソコンからwebmailにつながるように設定。鳥取に帰省中もメールできるのは、そういう理由ですが、ちょっと時間がかかります。昨日に無事送信できたというメールが届きました。

 フォントでゴシック体でいいのがないかと思っていて、MSゴシックはいただけないので、今のところはヒラギノ角ゴシックを使用中。リョービのゴシックもありますが、ヒラギノの方がインパクトがあるので。ゴナもいいですが、本文にはちょっと合わないので、調べたのですが、モリサワに行き着きそうな展開でした。そこへ「こぶりなゴシック」がOpenTypeで販売されると聞いて、これはぜひということで、游ゴシックまで待てず購入しました。で調べてみると、漢字はヒラギノ角ゴシックに修正を加えていて、少し小振りにしているのと、線の長短があったりします。ひらがなは独自ですが、はやり目に優しい書体です。こぶりなゴシックに合うのは、ヒラギノ明朝よりも游明朝体のような気がします。游ゴシックが出たらこれも購入して試してみます。今のところは次のようにしようかと。游明朝は美しいのですが、横書きだとヒラギノの方がインパクトがあります。横書きで長文は少ないですから。

○本文用縦書き
ポイント:9.2p
漢字:游明朝R
かな:游明朝五号かなR
拡張漢字:ヒラギノ明朝W2 otf
ゴシック:こぶりなゴシックW3

○本文用横書き
ポイント:9.2p
漢字:ヒラギノ明朝W3 otf
かな:游築五号かなW3/ヒラギノ横組み用仮名W3
ゴシック:ヒラギノ角ゴシックW3 otf

 Mifesのβ版が公開されて、遂にCSV操作が拡張されました。今まで同一行の削除では自作の「テキスト削り」を使用していましたが、あちらはricheditのため作業に時間がかかりました。今回の操作で格段に処理速度が向上して楽になりました。秀丸もなかなかいいソフトですが、これでようやく秀丸からMifesに完全切り替えが出来そうです。
  でも、DOSの時はvzだったので、wzにしなかったかと自分でも不思議なのですが、慣れればこちらも便利です。

 暫く使わなかったノートパソコンを出してきてメンテナンス。不要なソフトを削除して、ウィルスソフトを更新。メモリをみたら128Mだったので、急いで256Mを購入して増設。ソフトの処理が速く快適に。もともと、P3-1.2Gだったので、処理が遅すぎると言うことはなかったのですが、メモリ増設で随分と楽に。あとはHDDを換装すればかなり速くなるでょう。Vistaには対応していないので、そのままですが。

 いつのまにか自分の意図とは異なった意見を持ってしまうことがあります。いつの間にか洗脳されて感化されてしまうことです。あるときには魔女狩りの思わせるようなこともあり、あるときには江戸時代の悪しき風習のような気もしてしまうことがここ数ヶ月の政治をとりまくこと、特にマスコミにはありました。果たしてどうなのでしょう。闘う相手を間違っていないかと思います。一番怖いのはいつの間にか洗脳されてしまったことに気付かないことです。より批判的に見ていくことで、今よりもよい社会にしていけるのではないでしょうか。
  枠組みの中で考えることは、枠組みの中でしか考えられません。教育で怖いのはこのことです。教育の教えている枠組みの中でしか考えられないような子どもたちを作ってしまうことです。これからの社会をよりよくしていくのであれば、現状を客観的に分析してよりよい社会にしていけるように批判的に考察できることが望ましいのです。現状肯定では成長はないのですから。乗り越えられるべき壁として私たちが存在することで、子どもたちは今よりもよりよくしていくわけです。そのことと、躾けや文化を教えることを分けてはいけません。
  今の状況は戦前の状況に極めて似ています。だからこそ、注意すべきです。

 体調の方は風邪が少し治まって、花粉症が発症して、ずっと鼻声です。肩凝りと目の痛みは相変わらずですが、それはなんとかなるでしょう。冬になって長湯で対処しています。

 年末はいろいろな用事が重なって、明日からがようやく自分の時間が確保できるようになります。時間はどんどん削られていくので、自分の時間の確保がいかに大切かと身に染みています。

 職場でHDDの故障の件があったので、今はデータのバックアップを2つのHDDとDVDに焼くなどしていますが、かなり時間がかかっています。並行処理をしていますが。

 職場の公開webのblog更新も年内終了。3月まではこのペースですが、来年度はどうするか未定。このままでやるにはかなり大変なので。そりよもコンテンツをもっとインタラクティブにするとか、工夫が必要です。媒体の特性とニーズに対応できる速報性という点で。予算の問題もあって難しいですが。

 最近、牛乳ではタカナシがいいかと。

 鼓童の12月公演、なかなかよかったです。編曲し直したのが多く、それが若手には合っていたようです。玉三郎との出会いが鼓童を大きく変えたようです。あとは本来の叩くということだけです。

 ビデオです。最近は映画「ALLWAYS」を見ました。なかなかよかったです。映画「有頂天ホテル」を見ました。パロディなのはよくわかりますが、役者に依存したような気がします。映画「かもめ食堂」を見ました。この雰囲気の映画はどこにも見あたらない、のほほんとした作品です。小林聡美はもちろんいい俳優ですが、もたいまさこの演技が光ったと思います。猫で培われた息が合うというのでしょうか。

 生活の方は出費が多くなったので、そろそろ緊縮財政にすることに。本の購入は賞与の時にして、あとは我慢です。

 トランプという語は切り札でした。カードだと思っていたら違っていました。今更、知ることは楽しいことです。

 つらつらと書き連ねましたが、今年もあと2日です。あと1回程度でしょうか。来年は3日に1回は書いていくことにします。だんだんとペースが落ちているのは興味がなくなったわけでもなく、ただ書くことを忘れていたことと、日中にいろいろなことがあっても、夜には忘れてしまうこと、そして夜になると疲れ切ってしまうことが原因です。

[今日の記録]
睡眠時間:5:00就寝、10:30起床、5:30時間。
天気:晴
最高気温:8度

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