鴛鴦呼蝉庵日乗

2007.01.02  民主主義

 恒例正月の二日は墓参と親戚周りでした。墓参の後に菩提寺の案内をみたら、本尊は阿弥陀仏と明記。但しこれは教育委員会。そして本堂の横に寺が作った(檀家が寄付した)掲示板に本尊は薬師如来と。一体どっちが本当かということで、真義を親戚に尋ねたらわからずとのこと。このお寺、面白いことに本堂よりも庫裏の方が立派で高いのです。そして数年しているのにまだ本堂は未完成。もともとは庫裏を立て替えたいという住職の申し出に檀家世話人の会議で反発。本堂が先なのに庫裏とはなにごとかということ。いろいろと理由を述べたのですが、どうも理不尽なので檀家世話人が、「なら、山門などは檀家で修理するから、庫裏は自分でせよ」との一言。話の流れを聞いたら、檀家総会で話が出たのですが、議決なしで決められてました。民主主義の時代に寺の意向でいろいろと決まって、本堂など檀家にとっての部分がないがしろにされていると感じたのでしょう。こういう話はよく聞きます。で、寺はどうするかというと、檀家総代を寺の任命にすることにしたのでした。それで、総代のほとんどは入れ替えられて、寺の思惑通りになるかというと、そこは檀家も反発して、いよいよ苦言を呈することに。このお寺、いずれ傾くのは必定と思いますが、それにしても良識有れば何が大切がわかるものをそれもわからぬとは、昨今の教育論議が子ども不在になっているのと同じです。本質が見えない場合はこのような混乱、自分勝手が横行します。
  このお寺の事業が、とても半端な周年行事を予定していて、いったいに何をするものか、不思議でなりません。

 年に一度お世話になっている方から賀状が。この方、会うときにはいつも見事な花を咲かせていて、特に季候が良くないときにしっかり咲かせているので、その思いやりたるや、見習うべしと思っていた方です。こういういい方がこの日本にはまだまだ必要です。

 日本の職人をもっと大切にするということ、お金に縛られた自分の意識を変えないとどうにもならないということが、今日の親戚の話題の共通点でした。

 親戚の一人の言葉をいまでも覚えていますが、「死んだ人に合わせなくてもいいんだよ。生きている人の都合に合わせればいい」です。法事をいつにするかで、いろいろと日程や暦を見たりしていたときのセリフで、とても年長者とは思えませんが、真理だと思いました。

[今日の記録]
睡眠時間:5:30就寝、11:00起床、5:30時間。
天気:曇
最高気温:10度

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