鴛鴦呼蝉庵日乗
  2002.09.25 期待と意見
 日頃、他人の欠点についてあげつらう人が、自分の欠点を他人のせいにする時、なかなかおもしろいものです。本当は自分が何もしないのが悪いのに、部下のせいにしてしまうところ、指導性がまったくない。管理性もない。見事に怠慢なのですが、さすが、そういう所は自己中心的な人間のことなので、他人のせいにしてしまいます。そんな光景を今日、見てふと、ほくそえんてしまいました。ああ、この人も結局、口だけで、何もできない人なんだなあと。もちろん、すべてのことは完璧にできません。だから、ミスもします。そういうミスは次のためにがんばるのであって、そうでないと、過去をひきずってしまいます。明日へがんばる、その力を出すこと、そのためには、今までの自分とは違った自分でがんばることが必要ですね。これからの自分を活かすこと、そのために過去は力にしていくことです。そういうようにできるかどうか、実は難しいのですが、だからひきずるのでしょう。
 それはきっと、期待をしていて、その期待に沿わないことに違和感を感じるからであって、あるがままを受け取ることとは違うのです。信じる行為はあるがままを受け取るのであって、期待するのではないのです。だから、難しい。何もかも受けとめるにはかなりの力が必要です。そのためにはどうするか、方法なんてありません。ありのままの自分でいることでしょう。
 だからこそ、意見という自分の存在が必要です。事実ではない、意見です。自分のことばの自分の意見です。それが自分の存在を認めることになります。自己を語れるか、そこにかかっているです。

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