鴛鴦呼蝉庵日乗 2003
  2003.08.05  夕立

 驟雨です。昼にもさっと一降りありましたが、夕方になって夕立が本格的でした。雷も鳴り出して、夕立特有の土の臭い、そして雨の音、雷の底からの轟き、数年前にもありましたが、夏の始まりを思わせる懐かしい夕立です。
 子どもの頃、激しい夕立があると、梅雨明けだという感覚がありました。夕立に雷が伴い、そして遠くから激しくとどろく、雨もざっと強く降る、それで梅雨が明けたのです。その翌日はたしかに、からっとした夏空でした。黒雲がおおってきて、夕方のように暗くなりそして雨が降り始めて、跳ね返りの音、車が水をはねる音、窓をふるわす轟き、そして、稲妻の光。窓から稲妻を見るのが好きでした。よく見ていましたね。怖いというよりもきれいでした。ある時、東京タワーに雷が落ちたのを見ました。東京タワーは遠かったのですが、ほぼまっすぐに下に落ちる、その光は天から命を吹き込むがごとくに見えたのです。あの輝き、さいきんは見ていませんね。年に一度ぐらい見るからいいのでしょう。毎日だと、逆に不自由を感じることもあるでしょうから。
 この雷については以前も書きましたから、重複します。以前作った句。
「雷の鳴るまで待てぬ梅雨の明け」
 お粗末さまでした。

 サッカーのFC東京とレアルマドリードの試合はこの夕立の中、行われましたが、雨の中、開門までまっていたファンの方、また試合中もあの雨でしたから、風邪を引かなければよいのにと思います。でもきっと、試合に熱中しているのですから、集中力は風邪をも飛ばしますね。千駄ヶ谷駅はバレーの試合もあり、かなりの混雑だったと聞いています。好きな試合を観戦する楽しさとは格別ですからね。夏のいい思い出になるでしょう。FC東京は善戦したと思います。東京ガスの頃から考えると、力がついてきたと思います。今期4位というのも今後に明るい材料ですね。

 今日、富士山より帰ってきました。今年は例年より涼しかったのですが、それでも日が照ると扱ったですね。山頂で聞いても、今年一番暑いとのこと。でも登山者は少ないらしいです。
 今年は体調が比較的よくて、足の痛みだけでした。あまり疲れずにすみました。登山道が一部かわってましたね。山頂の火口への展望場所も下の方にロープができました。火口は釜の底のようで、一度は降りてみたいですね。
 最後の九合目直線で、眩暈を見ました。初めてですね。眩暈の後は雨になりやすいのですが、やはり今日は昼から雷だったようです。
 晴れていたので、下山時にはかなり砂埃が立って、目にも鼻にも入ります。マスクをしても細かいので、入ってしまいますね。目に入った砂はなかなか取れませんでした。なんどもティッシュでぬぐうのですが、そのたびごとに砂が出てきます。痛みはないので、よけいわかりにくいのですね。目から砂とは、なにか不気味です。
 山小屋の灯を林野合間から見ることができました。晴れているとキラキラしてきれいです。富士山の山小屋、この夏シーズンの風物詩ですね。五合目の佐藤小屋のみ通年営業ですが、それゆえ夏は人が集中します。そのためゴミは多いですね。それにトイレがまだ浄化するようになっていないのも見受けられます。富士山をきれいにしていくことはこれからの課題のようです。
 明日はきっと足腰だ立たないとおもいますが、休んでもいられないので、データ処理をしていくことにします。
 それにしても、あと何年昇のでしょうか。体力的にはそろそろ限界になるでしょうね。
 泊まっているときには、睡眠時間が少なくて、4時間程度でした。どこにいっても睡眠時間は少ないので、よくないですね。でもテレビや新聞は最低限だったので、つまり情報をあまり入れないというもよかったかもしれません。帰って新聞を読んだり、ニュースを見たりすると、不要な情報を入れてしまい、むしろ疲れます。必要なもの、それと知らない雑学、それがあるといいですね。考えを増やしていくこと、そのためには知識が必要です。

 泊まっている所の管理人さんからお礼言われました。去年腱鞘炎が辛くて困っているとのことで、それで、腕の筋肉をつけるようにした方がいいと言いましたら、そのために、犬の散歩を朝夕することにしたそうです。その犬は以前はよく夜に鳴いていました。夕方に散歩していたのですが、それでも鳴いていたので、朝も散歩につれていくと、飼い主を引っ張るように走るそうです。それで遊ぶのが十分なのか、ストレスがなくなり鳴かなくなったらしいのですね。やっぱり犬とは遊ぶのが一番のようです。
 その散歩で引っ張られるので腕の筋肉が付き、走るので足腰も強くなったということです。いい意味で犬が自分の体調を整えてくれたのですね。

 お菓子の名前を列挙して、トランプのように切り札にする遊びがないかと計画、途中で頓挫。ミルフィーユ、杏仁豆腐、梅昆布、南部せんべい。南部せんべいは角からかじるのがおいしいとか。やってみたいですね。感触もよさそうです。南部せんべい自体は食べたことがあるのですが、ここ数年はないので、今度、挑戦します。挑戦というのも変ですね。味わうというのが正解でしょう。

 UNOについて、上がり方をちょっと考えました。四色の同じ数字をもっていれば上がるのは簡単ですね。そこまで減らすかWildがあればそれまで減らして色を決める。そうなれば上がりやすいですね。こういうカードゲームは考えすぎてよけいはまってしまいますが、それだから面白いですね。特に相手が何をもっているか、それを推理するのが一番楽しい。そしてどのように展開させるか、Drawtwoなどを効果的に使うにとかですね。UNOを宣言した人にDrawtwoを出すとか、ちょっと陰険ですが、面白いのです。
 負けても楽しいのがカードゲームですね。

 帰り、ふと歩いていたら、ゴミの集積所にぬいぐるみが捨ててありました。ぬいぐるみを使うとき、その時代を経てしまうと、ぬいぐるみが価値を失い、そして捨てられます。惜別の意識として、ぬいぐるみは時として語り相手ですし、楽しみですし、癒しです。それがゴミとなってしまうのは、さすがに悲しいもので、もちろん、ゴミとして意識することもありますが、使用者の心が入っているものは、丁寧に扱いたいと思います。服でも捨てるときは、洗ってからにしています。水の無駄遣いですが、しかし、心の問題として惜別の思いを、ほんのわずかでいいから、現したいという意志なのでしょう。

 3:30就寝、7:00起床、3:30睡眠。


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