blue 鴛鴦呼蝉庵日乗
2004.05.21  楽しむ

 科学的な分析は、調査のよって得ることが出来ます。その歴史は古く、教育でも昭和初期には、調査による授業が行われています。その調査によって、あるいは疑問を解決するのには、疑問を解決していくことから始まります。そうやって、批判的な、あるいは思考を活かす試みがなされてきました。
  ところが、そういうことであって、あえて疑問を呈さない方がいい場合もあります。それは、読書ですね。架空の設定なのですから、その架空を楽しんでいくのがいいらしいのです。テレビのドラマなどはそういう設定の疑問をつっこみという方法で追究することがありますが、しかし、あえて架空の設定である漫画やアニメにつっこみを入れるのはどうかという意見がありました。それは、その架空の世界を楽しむというのです。
  これはいい意見です。社会学的に漫画から当時の状況や読み手の心理状況分析など、つまり、社会学、心理学、美学などの学問の延長から考えるのならそれは、そうなのですが、しかし、もともと漫画やアニメは娯楽のため、楽しむためにあります。それを追究的に見ていくことは果たしていいことかどうか。その通りの意見です。意外と素直に楽しむというのを私達は忘れているのかもしれません。その意味では、可能の設定に疑問を呈さないで、その世界を楽しむこと、それは本道なのかもしれません。つまり、楽しむべきものなのだから、楽しむというのです。そういう基本的な、そして本質的なことは、間違えやすいですね。楽しむ物は楽しむ。その姿勢が大切です。

 帰りがけ、田中宏幸先生と鹿内信善先生と夜食の話。調べ物をしていると、夜中に小腹が空いて、どうするかという意見交換。鹿内先生はおかゆがいいとのこと。田中先生は胃をやられてから牛乳がいいとのことでした。私は牛乳を飲むことが多いですね。ヨーグルトはそう何度も食べられませんから。鹿内先生と超芸術トマソンについて意見交換。こういうところで意見が合うとは思いませんでした。もちろん、深い話もしています。

 口内炎が出来ました。ここのところ、体調が悪くて、今日は鼻血を出しました。こういうときは、いろいろなところで調子が悪くなります。

 二重尊敬について意見。二重尊敬を最高敬語と言いますが、それもどうかと。最高敬語は二重尊敬よりも、三重尊敬ではないかと。そんなのないと思われるかも知れませんが、敬語なるものは、敬意が有れば敬語なのですから、あり得るのです。でも、最高敬語という響きはいいですね。

 説話とは、あり得ないから面白いものです。「山月記」とかですね。「人虎伝」となると、ほぼ滑稽です。でも、そういう世界なのですね。だから楽しいのです。でも、「人虎伝」と比較することは、どうかと思います。むしろ、「人虎伝」はそれ独自で楽しんだ方がいいと思います。

 いままでは、分析的な思考でしたが、今日は、いろいろいな刺激で、楽しむという本質について考えるチャンスがありました。

台風が過ぎた後の夕焼け。

 4:30就寝、7:10起床、2:40睡眠。
  朝食、パン1枚。昼食、パン2枚。夕食、なし。夜食、カスピ海ヨーグルト。

 
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