2002.12.22 みかん
 みかんを4個食べると食事分ぐらい満腹になります。かといってもみかんばかりでは栄養に偏りがでます。そんなことはないのですが、みかんを食べることはよくあったのに、最近はみかんを食べるのは、食後のみということになってます。なぜか、そこが問題かもしれません。普通にある食事を普通にしなくなった。たとえば、とろろも自然薯だったのに、山芋になっています。みかんとこたつという文化も、いつの間にか、ハロゲンヒーター、エアコンとソファーという環境になっていきます。環境が変われば食事も考えも変わる、そう私は考えています。だから、環境という要素は第二要素として考えるべきでしょう。第一要素はその対象そのものです。第三要素は環境でも影響力の少ないのです。第二要素は直接経験です。第四要素は、やめておきましょう。公開するものに、ネタを出すのは普通しないからです。してもいいのですが、それが公開する必然がありません。もっともこの日乗でも人が読むとなると制約があります。制約のない公開はありません。たとえそれがオープンの掲示板でもその暗黙のルールの下で発言することになります。だから、制約は生じます。なんでも自由というのがないのがあたりまえで、だからこそ、自分を変えなければなりません。

テレビで男女のコミュニケーション意識の差を放映していました。主に女性は共感を求め、男性はプライドを認めて欲しいいうものです。たしかにその意識はあると思います。それを理解しないで、コミュニケーションをおかしくしてしまうことはよくあります。でも、それでも失敗はするのです。成功ばかりではありません。失敗もいずれ何かの効果はあります。嫌悪という効果もありますし、離散という効果もあります。理解や安心もあります。だから、未知数です。傾向はあっても決定はないのです。だから、人間というのは摩訶不思議です。

 ここに書いていることは、実際にだれかとの話で出たり、臨床したこともないのに書いたりしています。ここで書いていることがそのまま現実の存在者への批判とも限りません。たまにこの日乗を見ている人が、「あの話はいったい誰ですか」と聞かれることがありますが、一般論で心理作用を書いている場合はあくまでの一般論です。他意はありません。だからこそ、書くことは難しいのです。読み手にすべての情報操作をゆだねるからです。

 金曜日は今年最後のゼミでした。田近先生との別れ際に「よいお年を」言われてはっとしました。まだそういう気分でなかったからです。先日も床屋でそう言われました。意識はまだ正月ではありませんが、もうすぐ正月です。今年は重箱を買いました。漆器です。もちろん本漆。表面加工ではありませんで、重ね塗りです。漆器は乾燥に弱いですから、そこを注意すればだいじょうぶ。電子レンジでもいいのです。はげてしまうのは上塗り加工のものです。しっかりしたものなら、かなりの高温でも大丈夫です。輪島の塗りが一番いいのですが、私が使っているのは会津です。素朴なところがいいですね。

 古本屋で野地先生の本を購入しました。『野地先生に学びて』橋本先生の文章も読みたくて。来年から早稲田にいらっしゃる浜本先生の文章もありました。巻頭の写真がいいですね。退任論集というもの、少しずつ集めようかと思います。

 夜更けまで仕事をするとなかなか疲れますが、もうひとがんばりです。

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