鴛鴦呼蝉庵日乗 2003
  2003.02.13 熱

 風邪を引いているのを自覚したのに、昨日、鼻声だとの指摘で、他人にもわかるほどかと、惑いました。で、先ほど寝て、汗をかいて、少しはよくなったようです。風邪を引くと、汗をかくように寝たり、あるいは風呂に入ります。それがいいことではないけど、でも、長年やってきて、効果的な方法。それは医療の常識を越えていて、しかし自分にあった方法。論理はありませんが、ただ、使われていて、それで裏付けのないしかし、正しいように思えると信じてしまっている頑固な思想。そういうことはよくあると思います。幽霊を信じるか。そう言われて、科学的ではなくても、見たものは信じると答えました。そういうものでしょう。
 寝ていて夢を見ると、それは自分の潜在意識であって、その中に答えが見えそうです。寝ていた夢には自分のしたいこと、それが現れていくから。そんな中で、ヒントがありました。多くのことを調査してそこから、自分の考えを出す。それでした。調べることから始まります。夢の中で多くの人から励ましてもらったような気分です。これからすべきこと、一つ一つ見えてきたようです。

 励まし、あるいは笑顔。そういう他人からの無償の提供はうれしいものです。よくテレビの赤ちゃんの笑顔は人を喜ばせると言いますが、その通り笑顔が気持ちを明るくさせるのでしょう。それも無償の笑顔が。作為の笑顔はいかにも、その笑顔の影に何かかあると思わせるから、懐疑的になりやすい。それゆえ、おもいがけない笑顔で人は人に喜びを与えることができると信じてしまう。もちろん、それはいいことであって、懐疑的な生き方をどうにかさせるに値します。

 最近よく、愚痴を言ってしまいます。愚痴を言うと悲しくなるから、あまり言わないようにしていたのですが、年を取るとどんどん愚痴めいてきます。
 言葉にすると、それが自分の体に返ってくる、だから、言葉にしないでおいた方がいい、そう思っていたのですが、しかし、言うことで発散することもある。そういう、言葉の作用を信じている。言葉は伝達の道具ではないと思っているので、言葉で自分をコントロールできる可能性もあります。もちろん言葉が全て自分をコントロールできるものではありませんが、意識することは言葉によるところも多いと思います。

 新聞に、1900年の日本人の音声が録音されていたという記事があって、そのコメントが古田東朔先生でした。日頃、学会でお世話になっている古田先生のコメント、うれしく思いました。


Copyright 黒川孝広 © 2003,Kurokawa Takahiro All rights reserved.