2003.03.23 本の重さ | |
浜本先生の引っ越しがあって、鳥取から西宮を経由して、本日に東京へ。お宅の方の手伝いはしませんでしたが、研究室の本の搬入をしたのですが、段ボールの数は、80個以上。両輪のバックナンバーも含めて、その数かなりでした。特に、先生が独自に集めた資料のファイルが多く、1/3はファイルで埋まり、教科書も昭和22年からのものを重点的に集めていました。本のジャンルも多岐に亘り、知識の広さをうかがえます。結局約30箱は出すことができず、今後整理することになりました。 桜がもう開花していました。春近しですね。明日は暖かくなるらしいので、一安心です。ここ毎日いろいろな細かなことがあって、一つ一つこなすだけで、疲れてしまいます。体力が落ちたのか。今日も、本の運びで腰が痛くなりました。明日の用意もできていない。あわただしいときこそ、いろいろなことを見落としがちになります。対策を早めに練らないといけないのですが。あと数週間で、仕事も楽になります。そうしたら、一気に調査を再開してがんばりたいと思います。 桜の開花は人を和ませるのは、葉よりも花が先に咲くのと、短いからでしょう。サルスベリは長い期間花を咲かせます。それだと、あまり気づかれない。桜は一斉に咲いて、そして明るい色だからでしょう。もし、桜の色が青だったどうでしょう。それほどさわがれないかもしれません。季節と色と、勢いと。そしていつの間にか私たちの心に染みている季節感。それがあるから、つまり受ける人の意識があるから、桜は美しい。常々美は素材ではないと思っています。素材への価値観、視点が美を感じる。桜を美しく感じるとは、その風土をもとにして染みている文化的な背景だと言えるでしょう。 浜本先生の奥様からいただいた瓦せんべい、なかなかの美味でした。菊水総本店の銘菓です。ほのかな甘さがいいですね。おいしいお菓子は幸せに気持ちになります。そういうのは、頂いたという気持ちも入っているからではないでしょうか。本の重さとは、本そのものよりも、書いた人の努力も入っているのかもしれません。 |
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