2004.03.05  最後の授業   
 

  今日、2004年3月5日(金)に、「国語表現」の講座が約10年の歴史を締めくくりました。カリキュラムの改訂により、講座はなくなります。350人以上がこの講座で学んだことになります。その間、ずっと担当していて、いわば私の専用講座、ゼミのような授業展開で、第一期生から、語彙テスト、俳句鑑賞、風桶論、「象を冷蔵庫に入れる方法」など、時代が変わっても教材の半分は同じものでした。ある意味では普遍性があったと思っています。
  第一期生はすでに社会で活躍して、劇作家で演出家の伊地知ナナ子さん、打楽器奏者で音楽セラピーの実践者である大橋恵里さん、ファッション評論家の高木由香里さんなど、一線で活躍している方が多数出ています。もちろんそれはこの講座のせいではなくて、それぞれの人の素質が高い者であったからですが、それらの人が学んだというのは、面白いことです。名前は出しませんが、今はアイドルから女優として名をなしてきたSさんもこの講座の受講生でした。その他にも活躍している人は多数いますし、劇団に所属している人も数名います。まだ学生の人もいますから、今後の活躍が期待されます。
  最初の授業の一部の記録は研究会で報告して冊子として配布したこともあります。また、途中の記録は大修館からの本に掲載しました。すでに受講生の記憶にはないかもしれませんが、その講座は確かに存在し、そして本日をもって、封印されたのです。
  未練と言うか、まだまだなしとげていないことはたくさんありますが、まずは時代の流れに従って、幕を引くことにしました。
  最後に記念に作文をかいてもらいましたが、これは記念に残すことにします。
  いずれ10年ほどしたら、「国語表現」の受講者全員を集めて、記念集会でもしたいですね。それぞれの活躍を報告するというものです。
  受験には全く役に立たない、個人の技能、意識の講座でしたが、受講生は自らの意識を変えていくことが出来たのか、これから検証すべことはまだ残っています。
  その精神だけは、どこかに残したくて、別の講座で、今年、果たしました。200名ほどの「象を冷蔵庫に入れる方法」はなかなか意欲的で、活気がありました。手数もかかる講座でしたが、今後は違う展開として活かしていきたいと思っています。

 もう一つ、最後の授業で「自分はこの一年でどう変わったか」というもの。これも例年行っているもので、年中行事になっています。一年間の自分の変化を見つめることで、読みの力を確認することと、自分の成長を確認することです。案外、自分の成長とは見えないものです。その場、その場で行動するのが人間の常ですが、それでも意識の部分で変わったりします。それは、小さな変化に思えますが、実は大きな意識の変化だったりします。その小さな変化を見つめられるかという練習です。でも、きちんと自分を把握するなんていうのは、難しいですから、その一部さえ理解できればいいのだと思っています。できないと思いこむのが一番よくないので、書いたことがすべであると思っていくといいのだと思います。自分を肯定的に捉えられるかですね。
  一番顕著に表れるのが、話しですね。友だちや両親、家族との話しの時間、あるいは内容が変化しているとすれば、それは大きな変化です。その変化から、自分の意識、自分は何を期待しているのかがわかるのです。そういう一つ一つを追えるかどうかで、気付いていて、それは大したことないと思ってしまうこともあります。でも、その小さな変化が、その後、大きく発展するかもしれません。その意味で、小さい変化をも見ていくことで、自分のよさがわかってくるのではないでしょうか。たぶん、その繰り返しですね。いつもいつも。

 別れの言葉といえば、「さようなら」「お元気で」とかでしょう。
「ありがとう」で終わることもありますね。「別れ」という言葉を使うことはなく、相手への思い、お元気とかありがとうとかは、相手への思いですね。別れの時に、「悲しい」とか自分の思いを伝えることはないようです。
  で、最後の言葉が「ありがとうございました」と言われて、で、本当に自分は感謝されるほどのことが出来たと、自問自答してしまいます。もっとがんばれば、相手はもっといい方向に行ったかもしれない、そういう思いは、残ります。しかし、それは傲慢かもしれません。相手は、それ以上の力をこれから発揮できるはずですから。
ただ、声をかけてくれたということは、それも思いなのかもしれません。その言葉が最後で、もう一生会うことはないかもしれません。そういう言葉が、心に残るか、でも言った相手は、いずれ忘れるかもしれませんし、言われたこちらも忘れるかもしれません。ただ、その最後の言葉は、決して、最後であることを意味しないからこそ、最後の雰囲気を包むのでしょう。

 花の首が折れるように、ふっとなくなることもないでしょう。

 末端神経が冷えて、今日一日、手が冷たくて、外出先では、手袋をしてもだめでした。足も冷えてふくらはぎがかなり冷たくなっています。
  手袋で思い出しましたが、手袋をして携帯の電源を入れるのは、かなり技術がいりますね。何度も挑戦して、すべてだめでしたから。押す場所がずれるというのがその理由のようです。

 4:30就寝、7:10起床、2:40睡眠。
  朝食、ごはん、卵、納豆。昼食、おにぎり2個、みそ汁。夕食、なし。夜食、なし。

     
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