鴛鴦呼蝉庵日乗

2006.10.22  行き詰まり

 大分久しぶりの執筆です。というのも、風邪の具合がよくないのと、悩みと、頭痛やら何やらで、ここのところ安定せずなんとか日々を過ごしていました。思いがけなく動悸などが出て、漢方薬に頼ったらなんとか対応できたり。そんなこんなです。ようやく風邪も一段落して、動悸も収まりつつあり、ただ、頭痛だけは今でも左側だけあるのですが、以前病院で検査してもらったら異常なしですし、人間ドックでも異常なしなので、睡眠の偏りではないかと。
  春闘の方はようやく先が見えてきて、成果主義の諸問題についてもようやく理解し、あとはこれからの状況などの判断から妥結へと進むでしょう。ベア闘争というのは、ベアを獲得するということではなくて、ベアを必要とする側の資質の向上と理論の構築と、そして輪と和ではないかとようやく結論に。その結論に至るのが、一般論で、選挙ということの問題点です。立候補者がいる場合は選挙は正当な候補者選びですが、立候補者がいなくて適任者を選挙で選ぶということは、その人に能力があるからまかせるわけで、そういう意味では能率給がふさわしいことになり、成果によって判断しますから、ある意味ではその人にまかせてしまうという依存主義や、自分はやりたくないという意識の反映にもなりかねません。つまり、成果主義の反対側には、そこそこにやっていればいいという無難なそして向上しない思想が生まれます。もしかしたら、今の格差社会と言われるものは、すでにそういう成果主義に対して、あまり意味のない、つまり成果が正当であるという判断がない、成果に対しての評価する側への疑問、それは評価する側の能力への疑問が生じているようです。それぞの個性を生かしながらも、全体の資質向上を目指すこと、それは矛盾しているようですが、伝統的な手法によってのみ可能だったりします。そんなこんなこともここの数ヶ月で考えてしまい、それも自縛の一つです。
  営業用のホームページ作成について、作成は業者に依頼しているのですが、コンテンツについてはこちらで判断します。しかし、統一した作成方針がないので、どうするかの企画力に欠けてしまうことがあります。そこで、ユーザビリティなどいろいろな観点から方針について検討することに。その時に必要なのがユーザーの動向ですが、これが実に難しいことが判明。それともう一つが、ホームページを見たから営業が上がるということの関連が少ないこと。直接来客の方がはるかに成果があること。それを考えると、あくまでもホームページは神がかったものでなくて、補助手段、参考手段です。依存したり、過度の妄想が判断をあやまらせます。

 山元先生から連絡。説明的であり、論として弱いということ。あたり前と思って省いたところが実はあたりまえでなかったことが判明。ご指摘に感謝。そして、連続5回の失敗に、未熟さを痛感。このコメントはいままでいろいろな方から寄せられ、反省材料となり、とてもありがたいものです。
  研究の滞りは研究でしか埋められないのですが、その方向性が見えなくなってしまい、渋滞中。まとめかた、着目の仕方、すべて今までの自分の方針がゆらいで、いよいよ追い詰められました。先へ進みたいのですが、一方、自分の限界も見えてしまい、引くか行くか、迷ってばかりです。こういう時は図書館や研究会に行くと直るのですが、今の仕事の状況ではそれもできず。不器用がここで祟るとは。師について教えを請うのが一番なのですが、それもままならず。それにしても壁はどんどん厚くなり、ここ数年のこの状態を脱するにはどうするか。今まではなんとか学会発表で持ちこたえていたのですが、その気力が少しずつなくなりつつあるというのが現状。待っていては何も進まないので、何かしなければと焦るのですが、何を見ても浮かばないというのは、視野が狭くなっているからでしょう。その一方で教育再生の会議について疑問をもったり、基本法改正の疑問を持ったり。
  このような愚痴を書いても展開しないということはわかっていても、では何故書くかというと、書くことによって現在の混乱状況の把握をするわけなのでしょう。正常であればそれを思考の中で進展できるのですが、このように吐露すること自体は伝達なのかそれとも、自意識なのか。テキストなのかテクストなのか。テクストであっても、それは内的に展開すべきテキストとテクストの交換であり、テキストがテクストに展開するときのテキストはテクストなのか。
  残り1年の期限で、どこまでの展開を見込めるか。それとも最後通告を受けるか。思案のしどころ。野地、大槻、橋本、世羅先生の薫陶のことを思い返し、諸先生方の励ましこのばを思い出し、なんとかここからはい上がりたいと思いつつ、絶望と希望との交錯は、きっと進んでいないことから生じるようです。

 気分一新、以下につらつらと。

 今日は休日で営業だったのですが、ここのところ営業活動のピークの一つで、今週もなんとか時間をとって営業ノルマを達成していく予定ですが、今まで少しはていたものの、セールスには自信がないので、なんとかアピールしていかないといけません。どういう点ならアピールできるか。今週は20カ所のセールスに挑戦。いい結果が出るといいのですが。

 早稲田のGPが通って、来月に発足シンポジウムが。来年はそのGPのインターン対応に追われそうです。

 漱石の「こころ」。今と昔の子どもたちの理解の仕方が違うことが判明。いよいよ扱い方は変えていくことに。

 「今昔文字鏡」のバージョンアップの案内が届く。15万字。果たしてそこまで使うかは疑問。ただし、漢文では使うかも知れません。

 「+DESIGNING」の02号の「色」。ちょっと見ただけですが、これは雑誌してはもったいないほど、編集がすぐれています。この手の雑誌では、今まで一番いい編集だと思います。今後は、「写真」「人」「ことば」などもテーマしていただきたいですね。ただ、これだけ濃いと制作費用もかかるでしょうから、継続できるのか心配になります。いい雑誌ゆえにこのままいいテーマを展開してほしいので。

 たぶん、ここを書いているのは、自分の考えの整理もありますが、精神的な安定という意味もあるのでしょう。書いていた方が楽だったりします。紛れるからかもしれません。書くことの意味は、考えの整理という論理的な作用以外に精神的な作用が大きいのではないでしょうか。

[今日の記録]
睡眠時間:3:00就寝、6:00起床、3:00時間。
天気:曇
最高気温:22度

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