鴛鴦呼蝉庵日乗

2007.01.13  成人式問題

 成人式問題。若者は目立ちたいからという意見もあるでしょう。しかし、騒動をする若者の多くは、成人式に正式に参加しています。ゲリラ的に突入したのではなく、参加の意識をもって参加しているのです。そして、式にふさわしい服装をしている場合が多いのです。もし、目立つことが目的であれば、ウルトラマンのコスプレとか裸とかするでしょう。もし、成人式に反対するのであれば、反対運動の垂れ幕をしたり、入場を阻止したりします。そうではなくて、式が始まってから騒動を起こすということは、反対ではなく、参加しているわけです。参加している意識が、あのような騒動になります。多くの若者は騒ぐことなく成人式を楽しみます。しかし、何人かの若者が騒動を起こします。それも、成人式に参加する意識をもって、成人式であることを自覚して。ではなぜか。そこに焦点を当てるべきでしょう。参加している上での騒動です。そこにある期待と甘えと。パブリックとプライベート、コミュニケーションの問題。アンダーグラウンドの世界がオープンになってきた、どこでもオープンな雰囲気が作られているのは事実です。それがどうなってきているのか。道徳的な形成過程をうんぬんするのは間違っています。むしろ、そういう傾向があることは、一つの引き金です。今までできなかったのに、だれかがしたから、その後に続いてしまうのです。なぜか。それは、うれしい反面、壇上に出てくる人たちがそういう人たちだからというのもあるのでしょう。それは壇上の人たちが低俗だということではないのです。壇上の人たちと自分たちとの関係が希薄だからです。関係性が薄いからです。政治に対する不審という大事ではなくて、そこにある期待が行動を呼び起こしています。それは何か。
  多分、騒いだ本人たちも本当の事はわからないでしょう。だからこそ、考える必要がありそうです。
  どこか、若者達が騒ぐのと国会の論戦が似ているように見えます。

 岩淵匡先生の最終講義が決まりました。
   日時  2007年1月18日(木)17時から18時
   場所  早稲田大学教育学部16号館106教室
   題目  流れ着いたところ再び流れ出すところ(予定)
  馳せ参じます。

 以前、古書を購入してから、マツノ書店から案内をいただいております。今日、「會津藩教育考」の復刻のご案内をいただきました。今までは歴史資料が多く、購入することなかったのですが。今回は以前から気になっていた本なので、購入を決めました。もともと、日新館と懐徳堂については興味があって、その教育体制はどうなっていたのか気になっていました。「源語梯」の諸本研究もしたこともあったので、懐徳堂の独自性はなかなか注目すべきだと思います。その反面、規律的な日新館においても、どのようだったのか気になっていました。今は、別の場所に日新館の建物を復元していますが、そこでも興味深い資料が多くありました。

[今日の記録]
睡眠時間:3:30就寝、6:40起床、3:10時間。
天気:晴
最高気温:9度

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